活動期間1970.3-1973.5
ビートグループTimeboxの後進グループ。当時商業的な成功を収めるには至らなかったが、ブルースやジャズなど様々な音楽性が渾然一体となった独特のブリティッシュ・ロック・サウンドが後年になって高い評価を獲得した。
オルガン奏者Chris Holmesの脱退やセールスの伸び悩みで1969年末に解散したビート・グループTimeboxの4人のメンバーMike Patto、Ollie Halsall、Clive Griffiths、John Halseyによって結成。
音楽性をジャズやブルースを基調に置いたものへと方針転換し、精力的なライブ活動をスタートさせる。新たにVertigoとの契約を獲得し、Muff Winwoodのプロデュースで70年秋にセルフ・タイトルのアルバムでデビューを果たす。71年末リリースの2nd「Hold Your Fire」はRoger Dean作の変形ジャケットでも知られるコレクター・アイテムとなっているが、いずれもセールス的には振るわなかった。
1971年には体調不良のGriffithsに代役で元Jody GrindなどのギタリストBernie Hollandがベースを務めてツアーを消化。Griffths復帰後はセカンド・ギタリストとしてバンドに残るようメンバーが熱望するもHollandが固辞して実現しなかった。
Islandに移籍した72年のサード・アルバムは実験色の濃い内容に。1973年に4枚目のアルバム「Monkey’s Bum」を録音するが、リリースは見送られ、HalsallがJon HisemanのHRバンドTempestへの加入が決まり、まもなく解散した。屈指のライブアクトでもあり、特にエモーショナルなギグは当時から定評が高かったが、不運にもセールスには結びつかなかった。
グループ解散後、Mike PattoはSpooky Toothに加入。後にHalsallと再合流してBoxerでも活動した。HalseyはThe Beatlesのパロディ・バンドThe Rutlesで活躍した。GriffithsはAlexis Korner’s CCSなどでプレイ。
1975年にはオリジナル・メンバー4人が再集結してベネフィットコンサートなどに出演、リユニオン・ギグを成功させている。グループの解散後にメンバーがそれぞれ活躍したことで広く知られるようになり再評価を高めたが、Pattoが1970年末に喉頭がんにより若くして他界、Halsallも1992年に他界している。
<albums>
Patto (Vertigo 6360 016) 1970/11
Hold Your Fire (Vertigo 6360 032) 1971/12
Roll ‘em Smoke ‘em, Put Another Line Out (Island ILPS9210) 1972/10
Monkey’s Bum (Audio Archives AACD008) 1995 ※1973年の未発表作
・発掘音源など
Warts And All (Admiral none) 2000 ※72年シェフィールドでのライブ
Music To Loon By (Gonzo Media Group HST292CD) 2014 ※72年セッション音源
<singles>
Singing The Blues On Reds/Mummy (Island 1208) 1972/9 ※US
【メンバー変遷】
#1 (1970-1973)
Mike Patto:vo
Ollie Halsall:g
Clive Griffiths:b
John Halsey:ds
※Bernie Holland:b (Griffithsの代役で71年のツアーをサポート）