Gnidrolog

Gnidrolog 活動期間1969-1973
 高い評価を受ける2枚のアルバムをRCAに残した正統派プログレッシヴ・ロック・グループ。管弦楽器を随所に配し、Van Der Graaf Generatorなどに通じる叙情性あふれる美しい音楽性を創造した。
 
 1969年、双子のColin GoldringStewart Goldring兄弟によってロンドンで結成。グループ名は中心人物Goldring兄弟の名前のアナグラム。ベースにはチェロも操るPeter Cowling、ドラマーにUriah Heepの前身グループSpiceを経たNigel Pegrumを加えて4人編成で活動をスタートさせる。

 まもなくRCAを契約し、1972年に様々な音楽が渾然一体となったデビュー・アルバム「In Spite Of Harry’s Toe-Nail」をリリース。直後に元Nine Days Wonderのサックス奏者John Earleが加わり、続いて音楽性をさらに広げたセカンド「Lady Lake」を発表した。

 ともに後年になってプログレッシヴ・ロック・ファンを中心に高く評価されるアルバムとなったが、セールス的には不振となり、翌73年にStweart Goldring、Pegrumが離脱しグループは分裂。Third World Warを経たJohn Knightsbridgeら新メンバーを加えて活動を継続したが、半年ほど活動して解散を迎えた。

 Pegrumは73年、フォーク・ロックのSteeleye Spanに加入して成功を収める。Goldring兄弟は74年にGoldring Bros.名義のレア・シングルを挟んで1976年、PegrumやSteeleye SpanのベーシストRick Kempの協力でパンク・バンドThe Pork Dukesを結成した。

 また、EarleはIan Dury & The KilburnsやRuthless Bluesなどのパブ・ロック系グループで活動、ベースのCowlingはThe Flying Hat Bandを経てフリー・ジャズのAmalgamに加わるなど、それぞれが音楽性の違ったグループで活動している。

 1999年、1972年の発掘ライブがCD化。続いてGoldring兄弟、Pegrumのオリジナル・メンバー3人が終結し、27年振りとなる新作「Gnosis」を発表。ベースはRick Kempが務め、キーボード奏者には元Procol HarumChris Coppingらがゲストで迎えられている。

<albums>
In Spite Of Harry’s Toe-Nail (RCA SF8261) 1972
Lady Lake (RCA SF8322) 1972
Live 1972 (AACD 032) 1999
Gnosis (Snails/Disques Ru Bis GNCD004R) 1999


【メンバー変遷】
#1 (1969?-1972)
Colin Goldring:vo/g/rec/sax
Stewart Goldring:g/vo
Peter Cowling:b/cello
Nigel Pegrum:ds/fl/ob/p (ex- Spice)

#2 (1972-1973)
Colin Goldring:vo/g/rec/sax
Stewart Goldring:g/vo → The Pork Dukes
Peter Cowling:b/cello
Nigel Pegrum:ds/fl/ob → Steeleye Span
John Earle:sax/fl/vo (ex-Nine Days Wonder)

#3 (1973)
Colin Goldring:vo/g → The Pork Dukes
Pete Cowling:b → The Flying Hat Band、Amalgam、Pat Travers Band
John Earle:sax → Ian Dury & The Kilburns、Ruthless Blues
John Knightsbridge:g (ex-Third World War) → Hug、Ruthless Blues
John Bedson:ds (ex-Warm Dust)

#4 (1999)
Colin Goldring:vo/g/rec
Stewart Goldring:g/vo
Nigel Pegrum:ds/fl (ex-Steeleye Span)
Rick Kemp:b/vo (ex-Steeleye Span)
Nessa Glen:key