Keith Relf

Keith Relf vocals/guitar/harp
 1943年3月22日生まれ。サリー州リッチモンド出身。The Yardbirdsのフロントマンとして著名。その後もプログレッシヴ・ロックのRenaissanceやハード・ロック・バンドArmageddonなど様々なスタイルのグループを率いて活動した。

 キングストン・アート・カレッジ時代にベースのPaul Samwell-Smith、ドラマーのJim McCartyらとMetropolis Blues Quartetを結成。同グループを母体に1963年半ばにビート・グループThe Yarbirdsを結成。クロウダディ・クラブなどでギグを重ね、秋にはギターにEric Claptonを加えて英Columbiaと契約。シングル「I Wish You Would」でデビューを飾る。

 Giorgio Gomelskyのマネージメントを受け、Relfのルックスの良さとClaptonのギターで人気グループに。ポップ路線に変更した1965年のシングル「For Your Love」は全英2位、全米6位の大ヒットを記録する。Claptonの脱退後はJeff BeckJimmy Pageを擁して人気を堅持。グループとしての活動と平行して1966年にはソロ・シングル2枚を発表している。

 しかし、ルーチンワークのような演奏活動とツアーの連続に疲弊。グループとしての活動に意欲を無くし、1968年7月にMcCartyとともに脱退、フォーク・ロックへと方向転換しMcCartyとのデュオTogetherを結成、同年末にシングルをリリースした。The Yardbirdsはその後、Pageを中心にLed Zeppelinに発展している。

 1969年6月には妹のJane RelfやベーシストのLouis Cennamoらを加えてプログレッシヴ・フォーク・ロック・バンドRenaissanceを結成。The Yardbirdsを一足先に離脱し、その後プロデューサーに転じていたSamwell-SmithのプロデュースでIslandからセルフ・タイトルのアルバムでデビュー、新境地を切り開く。

 しかし、セカンド・アルバム制作時にはフロントマンとしての活動に意欲を失い、さらにプロデュース業に関心が移っていたこともあってレコーディング途中でグループを離脱している。McCartyら残ったメンバーが完成させたセカンド・アルバムは本国でのリリースが見送られている。リーダーを失い残ったメンバーも活動を停止するが、レーベル側の意向もあってRenaissanceはその後Annie Haslamを中心とする別メンバーにシフトして活動を継続した。

 離脱後の1970年後半は再びMcCartyと組んでサントラ作品Schizomを制作。このほかフォーク・ロック・グループReignのシングル用の楽曲提供などを行っている。翌年に入るとMcCartyと分かれてMedicine Headのセカンド・アルバムとシングルのプロデュースを担当し、そのままベーシストとして加入し1972年までともに活動した。また、翌1973年にはHunter Muskettのセカンド・アルバム、サイケデリック・グループSaturnaliaのアルバム「Magical Love」のプロデュースを担当。

 1974年にはブルース・ロック・バンドSteamhammerを経たCennamoと再会。同グループのギタリストMartin Pughと合流して渡米し、HRバンドArmageddonを結成する。久々にヴォーカリストとして本格的に活動を再開させるが、唯一のアルバムはセールス的に不振で、1975年末には活動を休止した。

 再度フォーク・ロックへと方向を転換し、CennamoとともにRenaissanceの再現グループとなるNowの結成準備に入るが、活動開始直前の1976年5月14日、自宅でエレキギターを演奏中、感電事故により33歳の若さで他界。残ったメンバーはRelfの遺志を継いでIllusionという名前で活動をスタートさせた。

 Relfの死後の1983年、McCartyが中心になってThe Yardbirdsを再編。同年6月23日にマーキーで行われた25周年イベントではChris Dreja、Samwell-Smithらオリジナル・メンバーが集結。これに手応えをつかんだMcCartyはバンド名をBox Of Frogsとしてパーマネントな活動に入った。シンガーはRelfのMedicine Head時代の僚友John Fiddlerが務めた。


【参加アルバム】
<group>
・The Yardbirds
Five Live Yardbirds (Columbia SX1677) 1964/12
For Your Love (Epic BN26167) 1965/8 ※US only
Sonny Boy Williamson & The Yardbirds (Fontana TL5277) 1965/12
Yardbirds (Columbia SX6063) 1966/9
Little Games (Epic BN26313) 1967/7 ※US only

・Renaissance
Renaissance (Island ILPS9114) 1969/12
Illusion (Island 6339 017) 1970 ※Germany
Live + Direct (Spiral SCD924) 2002 ※ライブ&関連未発表音源

・Keith Relf & Jim McCarty
Schizom-soundtrack (Easy Action ) ※2013/1970年9月の録音/300枚限定

・Medicine Head
Dark Side Of The Moon (Dandelion 2310 166) 1972/3 ※produce

・Armageddon
Armageddon (A&M AMLH64513) 1975/5

<solo single>
Mr. Zero/Knowing (Columbia DB7920) 1966/5
Shapes In My Mind/Blue Sands (Columbia DB8084) 1966/11
Together Now/All The Falling Angels (MCCM 89-002) 1989
 ※US/A面1968年、B面が1976年5月2日の録音

<produce>
Heavy On The Drum/Medicine Head (Dandelion DAN8005) 1971/4
Magical Love/Saturnalia (Matrix TRIX1) 1973 
Hunter Muskett/Hunter Muskett (Bradley BRADL1003) 1973
Bradley’s Roadshow/V.A. (Bradley BRADL4001) 1973 
 ※3組のライブ音源収録。うち、Hunter MuskettとKalaを担当

Got A Bad Leg/Whiskymacaroni /Smokesrack Crumble (Dawn 1013) 1971 ※single

<session>
Speech/Steamhammer (Brain 1009) 1972/1 ※Germany


【参加グループ】
Metropolis Blues Quartet
The Yardbirds (1963.6-1968.7)
Together (1968.autumn)
Renaissance (1969.6-1970.6)
Medicine Head (1971.mid-1972)
Armageddon (1974-1975.late)
Now/Illusion (1976)