Peter Banks

Banks,Peter guitars
 1947年7月15日生まれ。北ロンドンのバーネット出身。Yesのオリジナル・ギタリスト。自身のリーダーグループFlashでも活動。本名Peter Brockbanks。

 The Devil’s Disciplesというグループを経て1966年、Chris Squire、Andrew Jackmanらが在籍する北西ロンドンのR&BバンドThe Synに加入。マーキーなどのクラブで出演を重ね、1967年には2枚のシングルをリリースするが、同年秋にバンドは解散。Squireとともにサイケデリック・バンドMabel Greer’s Toyshopに加入する。

 同年半ばにはシンガーにJon Andersonを加えるが、まもなくThe Neat Changeに移籍。シングルのレコーディングに参加するもすぐにバンドに呼び戻され、同年8月にはバンド名をYesとして新たな活動に入る。Yesというグループ名はBanksの提案で、SquireとともにThe Whoのファンだったこともあり、短い単語で文字にした際のインパクト面などを考慮しての事と言われている。

 Yesではデビューから2枚のアルバムに参加したが、元々ジャズ志向が強かったこともあり、セカンド・アルバムのレコーディングで他のメンバーと意見衝突したことなどから同作の発表を待たずに1970年4月に解雇されている。同年秋には短期間ながらMick Abrahamsの後任でジャズ/ブルース・ロック・バンドBlodwyn Pigで短期活動している。

 1971年8月にはリーダー・グループのFlashを結成。Yesを離れたキーボードのTony Kayeを加えて72年にセルフタイトルのデビュー・アルバムをリリース。1973年末まで活動を継続して計3枚の佳作アルバムを発表する。シングル「Small Beginnings」が米国チャートで28位を記録するなど良好なセールスとなったが、その後はヒットにつながらなかった。

 Flashの活動と平行して1972年には初のソロ・アルバムをリリース。1973年にはジャズ・ロックのギグ・バンドZox & The Radar Boysを結成し、ソロ作でゲストに招いたドラマーのPhil Collinsらをメンバーに迎えてライブを行った。

 Flashの解散後は、妻のSidonie Jordan(aka Sydney Foxx)やBrand X人脈のミュージシャンと新バンドEmpireを結成。1970年代後半はロスなど拠点を米国に移して活動を継続するが、当時は音源のリリースには至らず、1990年代に入って未発表曲が発掘音源としてリリースされた。さらに1979年にはGraham BellやJackie Lomaxら名シンガーに加え、元Ashton, Gardner & DykeKim Gardner、名ドラマーIan WallaceらとロスでTeabagsというバンドを結成するが短命に終わるなど苦戦が続いた。

 1980年代に入ると活動歴があまり聞かれなくなったが、90年代に入ってギター作品によるソロ・アルバムのリリースを開始して健在振りを示した。2004年にはシンガーのSteve Nardelliが再結成させたThe Synに参加。新録音ではプロデュースも担当した。2013年3月7日、ロンドンの自宅で心不全のため他界。

【参加アルバム】
<group>
・Yes
Yes (Atlantic 588 190) 1969/7
Time And A Word (Atlantic 2400 006) 1970/7
Yesterdays (Atlantic K50048) 1975/2

・Flash
Flash (Sovereign SVNA7251) 1972
In The Can (Sovereign SVNA7255) 1972/11
Out Of Our Hands (Sovereign SVNA7260) 1973

Psycosync (Blueprint BP242CD) 1997 ※72/73年のライブ
In Public (AdequatEsounds A501) 2013 ※73年1月のライブ

・Peter Banks & Jan Akkerman
Peter Banks & Jan Akkerman (Sovereign SVNA7250) 1973

・Empire
Mark 1 (One Way OW31443) 1995 ※発掘音源
Mark 3 (One Way OW32179) 1996 ※発掘音源
Mark 2 (One Way OW32650) 1997 ※発掘音源
The Mars Tapes (Gonzo Media Group HST245CD) 2014/10 ※1979年

・The Syn
Original Syn 1965-2004 (Umbrello UMBRCD001) 2005/9

<solo albums>
Peter Banks (Sovereign SVNA7256) 1973
Instinct (HTD HTDCD11) 1994
Self-Contained (One Way OW30339) 1995
Reduction (HTD HTDCD76) 1997

Can I Play You Something ? (Blueprint BP301CD) 1999 
※1964-1968年未発表音源集

<session>
Nice To Meet Miss Christine/Chris Harwood (Birth RAB1) 1970
Electric Shook/Roger Raskin Spear (United Artists UAG29381) 1972
Puttin’ On The Style/Ronnie Donegan (Chrysalis CHR1158) 1977
Special Treatment/Jakob Magnússon (Warner Bros. BSK3324) 1979 ※US
Return To The Dark Side Of The Moon/Billy Sherwood (Purple Pyramid CLP1621-2) 2006
Songs Of The Century. An All-Star Tribute To Supertramp/Billy Sherwood (Purple Pyramid (CLP8808) 2012

<others>
Guitar Workshop/V.A. (Transatlantic TRA315) 1976 ※2曲
Tales From Yesterday-Yes Tribute/V.A. (Magna Carta MA9003 2) 1995
Encores, Legends & Paradox :A Tribute To The Music Of ELP/V.A. (Magna Carta MA9026 2) 1999

【参加グループ】
The Nighthawks
The Devil’s Disciples (1964-1965)
The Syn (1966-1967.11/2004)
Mabel Greer’s Toyshop (1967.11-1968.6)
The Neat Change (1968.6-7)
Yes (1968.8-1970.4)
Blodwyn Pig (1970.9-12)
Flash (1971.8-1973.11)
Zox & The Radar Boys (1973)
Empire (1975-1979)
Teabags (1979)