Kenny Pickett

Kenny Pickett vocals
 1942年9月3日生まれ。ハートフォードシャー州ウェア出身。フリーク・ビートの名グループThe Creationのオリジナル・ヴォーカリスト。

 1963年末、オーディションで北ロンドンのグループThe Bluejacksに加入。当時は本名のKenny Leeを名乗っており、グループはKenny Lee & The Mark Fourに改名する。拠点の北ロンドンや西ドイツ遠征などで精力的なギグを展開し、活動期間中にMercuryなどからシングル4枚をリリースするが、大きな成功には至らなかった。

 1966年、Tony Stratton-Smithとマネージメント契約を締結。プロデューサーのShel Talmyと接触し、新たにモッズ・グループとしてイメージチェンジを図る。グループ名をThe Creationに変えて再デビューを果たし、同年にリリースしたシングル「Making Time」「Painter Man」は本国でマイナーヒットを記録。ギターEddie Phillipsの「弓弾き」が話題となり、特にドイツでは高い人気を獲得、2ndシングル「Painter Man」がスマッシュヒットを果たした。

 しかし、67年半ば長期ツアーの連続やメンバー間の問題などに疲れて脱退。グループはベースのBob Garnerをリード・ヴォーカルにスイッチし、新たなベーシストに元The BirdsKim Gardnerを迎えていて活動を継続。68年初頭にはPhillips、Garnerの脱退で危機に陥ったグループに復帰。その後もシングルをリリースするが、同年半ばに解散を迎えている。

 その後はLed Zeppelinのサウンド・ミキサーに転身(ロード・マネージャー、またはローディーという説も)。70年代半ばからはPhillipsと再びパートナーシップを組み、Phillipsのソロ・シングル制作に協力、70年代末には自身のプロジェクトKennedy ExpressでJetからシングル2枚をリリースした。

 Phillipsと組んでThe Creation時代から多くのポップ・チューンを生み出しており、ソングライターとしても定評。いくつかの楽曲は後にカバーされており、パブ・ロックのスーパー・グループRockpileが唯一のアルバム「Second Of Pleasure」のオープニング・ナンバーとして取り上げた「Teacher, Teacher」はマイナーヒットを記録。The Creation時代のヒット曲「Painter Man」はヴォーカル・グループBoney Mがカバーしてトップテン・ヒットに輝いている。

 Phillipsとともに80年代半ばにはThe Mark Fourを再編、80年代後半にはThe Creationを再結成しアルバムを録音するが、この時のリリース見送られた(04年に発表)。93年にもオリジナル・メンバーでThe Creationを再編し、ライブ、新スタジオ・アルバムを発表した。しかし、97年1月10日に心臓発作に見舞われ他界した。


【参加アルバム】
<group>
・The Creation
We Are Painterman (Hit-ton 340037) 1967 ※Germany
Lay The Ghost (Cohesion COCRL1) 1993/10 ※93年のライブ
Power Surge (Creation CRECD176) 1996
Psychelelic Rose (Cherry Red CDM RED256) 2004 ※88/87年録音の発掘音源

・The Mark Four
Live At The Beat Scene Club (Bam-Caruso OPRA037) 1985 ※再結成/EP

<solo singles>
・Kennedy Express (Kenny Pickett)
Little Lolita/Stop, Stop, Stop (Jet SJET145) 1979/6
Is There Life On Earth/Stop, Stop, Stop/Little Lolita (Jet SJET171) 1980/2


【参加グループ】
The Mark Four (1962.12-1966.4)
The Creation (1966.4-1967.6/1968.1-6)
Kennedy Express (1979-1980?)
The Mark Four (1984)
The Creation (1986-1988/1993-1997.1)