Graham Lyle

Graham Lyle vocals/guitar/mandolin/banjo/violin
 1944年3月11日生まれ。スコットランドのノース・ラナークシャー州ベルズヒル出身。Benny GallagherとのデュオGallagher & Lyleで活躍したギタリスト/シンガー。ソングライターとしても多くのアーティストに楽曲提供を行い、大きな成功を収めた。

 1950年代末から本格的な音楽活動をスタートさせる。ラーグスのローカル・ソウル・バンドThe Bluefretsでリード・ギタリストとして活動。1959年には友人のBenny Gallagherがベーシストとして加入、その後2人でソングライティングを開始する。

 1965~66年にかけて、The Bluefrets時代の仲間でシンガーのJames GaltがPyeからリリースしたシングルにオリジナル曲が採用され、ライターとして本格的なデビューを果たす。

 同時にLyleとともにシンガーソングライターとしてのキャリアもスタートさせ、1967年にはロンドンに進出。後にColosseumのベーシストTony ReevesのプロデュースでGallagher & Lyleとしてのデビュー・シングル「Trees」を発表した。

 1968年にはThe BeatlesのPaul McCartneyにソングライティングの才能を認められ、アップル社とのソングライティング契約を獲得、女性シンガーMary Hopkinへの楽曲提供やバックで活動した。

 69年にはLyleとともにMcGuinness Flintの結成に参加。主軸メンバーとして活躍し、Lyle作の「When I’m Dead And Gone」が全英2位の大ヒットを記録。初期2枚のアルバムでGallagherとともに演奏面だけでなくメインソングライターとしてバンドのけん引役を担った。

 71年には当初の目標だったデュオでの活躍を目指して独立。McGuinness Flintと同じく盟友Glyn Johnsをプロデューサーに迎えてデビュー・アルバムとなったCapitolからの「Gallagher & Lyle」、A&Mに移ってのセカンド「Willie And The Lapdog」など英ルーラル・ロックを代表する佳作を次々とリリースした。

 73~74年にかけてはJohnsの要請で2人揃ってRonnie Lane & Slim Chanceの結成にも参加し、シングル「How Come」のヒットに貢献。傑作デビュー・アルバム「Anymore For Anymore」のレコーディングやライブで活躍した。

 1970年代後半にはよりポップな作風にシフトさせ、さらに2人のオリジナル曲「Breakaway」がArt Garfunkelに取り上げられたことを契機に米国でも人気に火が付き、シングル「I Wanna Stay With You」「Heart On My Sleeve」が英米でヒット、大きな商業的な成功を収めた。

 1980年にデュオを解消。その後はMcGuinness Flint時代の仲間Tom McGuinnessとソングライティング・チームを組んで楽曲制作のほか、83年にはThe Lyle McGuinness Bandを組んでアルバムを制作。

 80年代中期には同じくソングライターとして活躍していたTerry Brittenと新たにチームを組んで多数のアーティストへの楽曲提供を行う。特に人気絶頂期のTina Turnerへの楽曲提供やプロデュースで世界的な大きな成功を収めたほか、そのポップでキャッチーな作風で有名アーティスト多数に楽曲が取り上げられヒットを記録した。

 2003年には唯一のソロ・アルバム「Something Beautiful Remains」をリリース。2010年には久々にGallagherとのデュオを復活させた。


【参加アルバム】
<group>
・McGuinness Flint
McGuinness Flint (Capitol EA-ST22625) 1970/12
Happy Birthday Ruthy Baby (Capitol E-ST22794) 1971/7

・Gallagher & Lyle
Gallagher & Lyle (Capitol ST21906) 1972/1
Willie And The Lapdog (A&M AMLH68148) 1973/3
Seeds (A&M AMLS68207) 1973/10
The Last Cowboy (A&M AMLS68273) 1974/9
Breakaway (A&M AMLH68348) 1976
Love On The Airwaves (A&M AMLH64620) 1977
Showdown (A&M AMLH68461) 1978
Lonesome No More (Mercury 9109 628) 1979

・Ronnie Lane & Slim Chance
Anymore For Anymore (GM GML1013) 1974/7

・The Lyle McGuinness Band
Acting On Impulse (Cool King CKLP03) 1983

<solo album>
Something Beautiful Remains (Hypertension HYP3223) 2003

<solo single>
Marley/Down The Subway (Red Bus RBUS78) 1983/5

<produce>
Dennis Coulson/Dennis Coulson (Elektra K42148) 1973
Foreign Affair/Tina Turner (Capitol CDP 7 91873 2) 1989/9
What’s Love Got to Do with It/Tina Turner (Virgin 0777-7-88189-2-2) 1993/6
Jim Diamond/Jim Diamond (Polygram TV 843 847-2) 1993

<session>
Gottle O’Geer/Fairport (Island ILPS9389) 1976/5
Out Of Nowhere/Joe Egan (Ariola ARL5021) 1979
Double Crossed/Jim Diamond (A&M AMA5029) 1985
Desire For Freedom/Jim Diamond (A&M CDA5131) 1986
Across From Midnight/Joe Cocker (EMI Electrola 7243 8 59326 2 5) 1997


【参加グループ】
The Bluefrets (1959-?)
Gallagher & Lyle (1964-1980/2010- )
The Cups (1969)
McGuinness Flint (1969.12-1971.9)
Ronnie Lane & Slim Chance (1973.9-1974.6)
The Lyle McGuinness Band (1983)