The Gods

The Gods 活動期間1967-1969.2
 後にUriah Heepを結成するKen Hensley率いるサイケデリック・ロック・グループ。歴代メンバーにはBluesbreakers加入直前のMick TaylorKing CrimsonGreg LakeJethro TullJohn Glascockなど著名ミュージシャンが在籍した。

 ハットフィールド出身のティーンエイジ・バンドThe JuniorsのメンバーだったTaylorとGlascock兄弟がロンドンで親交を深めたHensleyと結成。スピーク・イージーなどクラブ・シーンで演奏活動を行う。
 
 1967年にTaylorがPeter Greenの後任でBluesbreakersに加入、Glascock兄弟も離脱しバンドは分裂。1人残ったHensleyはバンドを建て直し、ドラマーにLee Kerslake、ベースにPaul Newton、リード・ギターにJoe Konasを加えて演奏活動を再開させる。この頃にデビュー・シングル「Come On Down To My Boat Baby」をリリース。

 68年にはNewtonに代わってKerslakeと同じドーセット州ボーンマス出身のGreg Lakeが加入。同年秋にはLakeに代わってJohn Glascockが復帰し、このメンバーでColumbiaからデビュー・アルバム「Genesis」をリリースしている。

 しかし、69年に入ってまもなくグループは解散。末期にはThe Juniors出身のギタリストで当時セッション活動を行っていたAlan Shacklockがサポートしていたとも。解散後にセカンド・アルバム「To Samuel A Son」がリリースされている。HensleyとGlascockはCliff Bennett Bandに加入。まもなくKerslake、Glascockが加わり、バンドはToe Fatに発展した。


<albums>
Genesis (Columbia SCX6286) 1968/10
To Samuel A Son (Columbia SCX6372) 1970/1

<singles>
Come On Down To My Boat Baby/Garage Man (Polydor 56168) 1967/6
Baby’s Rich/Somewhere In The Street (Columbia DB8486) 1968/11
Hey ! Bulldog/Real Love Guaranteed (Columbia DB8544) 1969/2
Maria/Long Time, Sad Time, Bad Time (Columbia DB8572) 1969/5


【メンバー変遷】
#1 (1965-1967.6)
Ken Hensley:vo/g/key
Mick Taylor:g → John Mayall’s Bluesbreakers
John Glascock:b/vo →#4
Brian Glascock:ds → Octopus、Toe Fat

#2 (1967.9-1968.3)
Ken Hensley:vo/g/key
Joe Konas:g/vo
Paul Newton:b → Spice
Lee Kerslake:ds

#3 (1968.3-9)
Ken Hensley:vo/g/key
Joe Konas:g/vo
Lee Kerslake:ds
Greg Lake:b/vo (ex-Shame) → Shy Limbs

#4 (1968.9-1969.2)
Ken Hensley:vo/g/key → Cliff Bennett Band/Toe Fat
Joe Konas:g/vo → Toe Fat
Lee Kerslake:ds → Toe Fat
John Glascock:b → Cliff Bennett Band/Toe Fat
Alan Shacklock:g


 Mick TaylorはThe Godsのメンバーだったことを否定しているらしい。The Godsはどのバイオグラフィーをみても1965年が活動スタートの年となっているが、オリジナル・メンバーとされているGlascock兄弟は当時、The Hi NumbersThe Favourite Sonsなどのモッズ・バンドで活動しているので矛盾が生じる。上記のグループはそれぞれシングルをリリースしているのでデビュー前のセミプロ・バンドと掛け持ちで活動しているとはやや考えにくい。
 ただ、HensleyのインタビューやTaylor自身の証言からも親交が深かったことは確かなので、Taylorが正式メンバーだったことを否定している点を踏まえると1965年は本格稼動前のセッション・バンド、もしくはパートタイム・グループだった可能性も。初期にはRon Woodが在籍したモッズ・バンドThe Birdsのギタリスト/シンガーのTony Munroeもバンド仲間だったらしいので、本格的にThe Godsとして活動を始めたのは1967年だった可能性が高い。
 Hensleyは65~67年、Kid & The Saracens、同グループが改名したJimmy Brown Soundで演奏していた模様。