活動期間1972-1975
稀代のシンガーソングライターGerry RaffertyとJoe Eganの2人を中心とするフォーク・ロック・グループ。シングル「Stuck In The Middle (With You)」や「Star」などが英米で大ヒットを記録した。
ともにスコットランド・グラスゴー近郊の町ペイズリー出身で同じ中学校の学友だったEganとRaffertyが1972年に結成。The Humblebumsの解散後Raffertyはソロに転じ、1971年に自身初のソロ・アルバム「Can I Have My Money Back?」を制作。このレコーディングに参加したEganとすでにシンガーソングライターとして活動していたRab Noakes、Roger Brownの4人に、ソロ名義でシングル・リリースもあるベーシストのIain Campbellを加えて結成される。
米国のCrosby, Stills, Nash & Youngのようなスタイルのグループを目指したがうまくいかず、RaffertyとEgan以外の3人が離脱。代わって60sマージー・ビート隆盛期から活躍するギタリストのPaul Pilnick、ブラックプールのグループ元Requiemのベース奏者Tony Williams、元Juicy LucyなどのドラマーRod Coombesを加えてセルフ・タイトルのデビュー・アルバムをリリースする。ベースはすぐにセッション系のDeLisle Harperにスイッチ。
アルバムは米国のチャート50位にまで上昇するヒットを記録するが、まもなくRafferty自身が離脱。後任には元Spooky Toothのギタリスト/シンガーLuther Grosvenorが加わる。Raffertyが離れてすぐの1973年春にリリースされた3枚目のシングル「Stuck In The Middle」がアメリカで6位、本国で8位を記録する予想外の大ヒットに。Raffertyがリード・ヴォーカルを取るナンバーだったこともあってまもなく説得されバンドに復帰を果たす。
短期間ながら6人編成で活動したが、同年半ばには再びEgan、Raffertyを残して残りのメンバー全員が脱退。その後は主に2人のデュオとして活動し、同年にアルバム「Ferguslie Park」を、1975年には3枚目「Right Or Wron」をリリース。4枚目のシングル「Everything Will Turn Out Fine」、続く5枚目の「Star」もヒットに恵まれるが、1975年に解散した。
2008年にはブラックプールでTony WilliamsがPaul Pilnick、Rod Coombesのデビュー・アルバムに参加した3人を中心にバンドを再編、Egan、Rafferty抜きで活動した。
<albums>
Stealers Wheel (A&M AMLS68121) 1972/10
Ferguslie Park (A&M AMLH 68209) 1973
Right Or Wrong (A&M AMLH68293) 1975
<singles>
Late Again/I Get By (A&M AMS7033) 1972/10
You Put Something/Next To Me (A&M AMS7046) 1973/1
Stuck In The Middle/Jose (A&M AMS7036) 1973/4
Everything Will Turn Out Fine/Johnny’s Song (A&M AMS7079) 1973/8
Star/What More Could You Want (A&M AMS7097) 1973/11
Right Or Wrong/This Morning (A&M AMS7152) 1975/3
Found My Way To You/Wishbone (A&M AMS7170) 1975/5
【メンバー変遷】
#1 (1972.mid)
Joe Egan:vo/g/key
Gerry Rafferty:g/vo
Roger Brown:vo
Rab Noakes:g/vo → solo
Ian Campbell:b → The Raggan
#2 (1972.mid-1972.10)
Joe Egan:vo/g/key
Gerry Rafferty:g/vo
Paul Pilnick:g
Tony Williams:b
Rod Coombes:ds
#3 (1972.10-1973.2)
Joe Egan:vo/g/key
Gerry Rafferty:g/vo → #5
Paul Pilnick:g
Rod Coombes:ds
DeLisle Harper:b
#4 (1973.2-5)
Joe Egan:vo/g/key
Paul Pilnick:g
Rod Coombes:ds
DeLisle Harper:b
Luther Grosvenor:g/vo
#5 (1973.5-7)
Joe Egan:vo/g/key
Gerry Rafferty:g/vo
Paul Pilnick:g
Rod Coombes:ds
DeLisle Harper:b
Luther Grosvenor:g/vo
#6 (1973.7-1975)
Joe Egan:vo/g/key
Gerry Rafferty:g/vo
※Joe Jammer:g
※Gary Taylor:b
※Andrew Steele:ds
再結成 (2008- )
Paul Pilnick:g
Tony Williams:b
Rod Coombes:d
Tony Mitchell:g