活動期間1971.12-1972.10/1973.4-6
Soft Machineを脱退したRobert Wyattが結成した実験色の強いジャズ・ロック・バンド。2枚のアルバムを残した。
Soft Machineがシリアスなインストルメンタル志向へと方針転換したことでシンガーとしての活躍の場を失ったWyattがCaravanを離脱したキーボードのDavid Sinclair、Deliveryを経たギタリストのPhil Miller、ベーシストのBill MacCormickと結成。バンド名はSoft Machineと同意語のフランス語Machine Molleをもじって命名。
1972年春、デビュー・アルバム「Matching Mole」をリリース。本作限りでSinclairが脱退し、本作にも参加していたDave MacRaeが後任で加入。同年秋にはKing CrimsonのRobert Frippをプロデューサーに迎えてセカンド・アルバム「Matching Mole’s Little Red Record」を発表するが、間もなく活動を停止した。
1973年春、Wyattはバンドの再編成を計画。ギグ・バンドSymbiosisで一緒にやっていたサックス奏者のGary WindoやMacCormick、元Curved AirのFrancis Monkmanらとリハーサルに入るが、6月にパーティーの席上、酔って転落事故を起こし、その後遺症で半身不随となり頓挫している。
1973年春にはWyattとWindo、MacRaeにベーシストRon Matthewsonによる再結成Matching Moleのプレ編成とも言えるグループWMWMでギグを行っており、2015年になって73年4月のライブが日の目を見ている。本作は参加できなかったMathewsonの代役でRichard Sinclairが参加したことでWMWS名義でリリースされた。
<albums>
・Matching Mole
Matching Mole (CBS 64850) 1972/4
Matching Mole’s Little Red Record (CBS 65260) 1972/11
BBC Radio 1 Live In Concert (Windsong WINCD063) 1994 ※72年7月ライブ
Smoke Signals (Cuneiform RUNE150) 2001 ※72年
March (Cuneiform RUNE172) 2002 ※72年3月ライブ
One The Radio (Hux HUX083) 2006 ※72年
・WMWS
One Night Stand (Gonzo Multimedia HST310CD) 2015 ※73年
【メンバー変遷】
#1(1971.12-1972.3)
Robert Wyatt:vo/ds
Phil Miller:g
Bill MacCormick:b
David Sinclair:key
#2(1972.3-10)
Robert Wyatt:vo/ds
Phil Miller:g
Bill MacCormick:b
Dave MacRae:key (ex-Elton Dean’s Just Us)
WMWM/WMWS (1973.4)
Robert Wyatt:vo/ds
Gary Windo:sax
Ron Mathewson:b
Dave MacRae:key
※Richard Sinclair:b
#3(1973.5-6)
Robert Wyatt:vo/ds
Bill MacCormick:b
Gary Windo:sax
Francis Monkman:key