Jack McCulloch

Jack McCulloch drums
 スコットランド出身。Stone The CrowsやWingsなどでの活躍が知られるギタリストJimmy McCullochの実兄。1960年代はJack Collinsと名乗っていた。

 1964年グラスゴー近郊のカンバーノールドで弟のJimmyらとローカル・グループThe Jaygarsを結成。まもなくOne In A Millionに改名して人気を博しシングル2枚をリリース、1968年まで活動した。

 同年半ばにはJohn CannMick Hawksworthとのトリオ編成でロンドンのハード・サイケの名グループAndromedaを結成。Trackが関心を示し、同レーベル所属のThe WhoのリーダーPete Townshendをプロデューサーにしてレコーディングの話が進むも破たん(バンド側が拒否したらしい)。バンドはRCAと新たに契約して69年に唯一のオリジナル・アルバムをリリースしているが、本作録音の前に離脱した。

 1968年にはレコード会社側からの依頼で制作されたサイケデリックの企画アルバムThe Five Day Week Straw PeopleにAndromeda全員で参加。また、同時期の発売となった同レーベルのもう1つのサイケ・グループThe Magic Mixtureにも参加している。このSagaからリリースされた2作品は、奇しくも同時代を代表するサイケデリック・ロックの隠れ名盤として後年ファンから人気を呼ぶアルバムとなった。

 弟のJimmyはThunderclap Newmanのメンバーとして全英ナンバーワン・シングルの大ヒットを記録するなど成功。ちなみに同バンドはTrackと契約、Townshendがプロデュースを担当した。正式メンバーに専任ドラマーがいないためツアーなどのサポート・メンバーとして同バンドに加入している。同年には北アイルランド出身のAndwellaに加入し、セカンド・アルバム(前身のAndwella’s Dreamを含めれば3枚目)の録音に参加。同作は米国情緒溢れる傑作に仕上がり、後年英スワンプ・ロック・ファンのマスターピース的な存在となるが、当時セールスは振るわなかった。

 1971年秋には弟のJimmyとともにBent Frameを結成。ギグやデモ録音を行うも活動期間は短期に終わった。76年頃には再びJimmyと合流してWhite Lineを結成。シングル1枚を残した。このバンドの未発表音源をコンパイルした発掘音源集が1994年になってCD化されている。1979年9月27日、弟のJimmyが26歳の若さで自宅で他界した際の第一発見者となっている。


【参加アルバム】
<group>
・The Five Day Week Straw People
The Five Day Week Straw People (Saga FID2123) 1968/9

・The Magic Mixture
The Magic Mixture (Saga FID2125) 1968/9

・Andromeda
Live At Middle Earth (Kissing Spell KSLP9497) 1995 ※Middle Earthでのライブ
Beginnings 1967-68 (Angel Air SJPCD 243) 2007 ※未発表音源

・Andwella
People’s People
(Reflection REFL10) 1971

・Jimmy McCulloch & White Line
White Line complete-featuring Jimmy McCulloch (Mouse CD004) 1994 ※発掘音源など

【参加グループ】
The Jaygars (1964-1966)
One In A Million (1966-1968)
Andromeda (1968.mid-1969.3)
The Magic Mixture (1968)
The Five Day Week Straw People (1968)
Thunderclap Newman (1969.7-1970.summer)
Andwella (1970-1971)
Bent Frame/Jimmy McCulloch Band (1971.10-1972.5)
Jimmy McCulloch & White Line (1976)