Graham Field

Graham Field keyboard
 1940年5月3日生まれ。西ドーセットのビーミンスター出身。「Sympathy」の大ヒットで知られるプログレッシヴ・グループRare Birdの中心人物。本名Graham Stansfield。

 1968年11月、Lunchというグループで活動していたころにに同じ鍵盤楽器奏者のDave Kaffinettiと出会い、ダブル・キーボードの新しいグループの結成を構想。翌69年夏にSteve Gould、Mark Ashtonのリズム・セクションを加え、ギターレスでFieldとKaffinettiの2人が鍵盤楽器を操るユニークな編成でRare Birdを結成する。

 まもなく新興レーベルのCharismaとの契約を獲得し、同年末にデビュー・アルバム「Rare Bird」を発表。2人の鍵盤奏者が奏でるアンサンブルが人気を呼び、同アルバムからシングル・カットされた「Sympathy」がフランスをはじめ欧州で大ヒットを記録し、デビューすぐに大きな成功を収める。

 メインソングライター、バンド・リーダーとして活躍。翌1970年にはB面をすべて使った壮大な組曲「Flight」を含んだセカンド・アルバム「As Your Mind Flies By」リリース。

 しかし、思わぬ「Sympathy」の大ヒットによって次第にマネージメントサイドとの契約トラブル、さらにメンバー間の確執に悩まされるようになり、2ndアルバムを最後にドラマーのMark Ashtonとともにグループを脱退した。

 71年、同じドーセット出身で友人のKing CrimsonのリーダーRobert Frippに新バンドの結成を勧められ、Frippを介して紹介された同郷のギタリストAlan Barry、ドラマーのAndy McCullochとプログレッシヴ・トリオFieldsを結成。同年、CBSからセルフ・タイトルの佳作アルバムを発表するが、Barryが離脱してまもなく解散を迎えている。

 その後プロデューサーに転身し、75年にはフォーク・シンガーのBob Peggのソロ・アルバム「Ancient Maps」のプロデュースを手掛けるなどしたが、間もなくロック・ビジネスから距離を置き、ポピュラー音楽などのディレクター、コンポーザーに転身した。

 2015年には72年にレコーディングされながらお蔵入りとなっていたFieldsのセカンド・アルバムに当たる「Contrasts: Urban To Country Peace」をリリース、ファンを喜ばせた。


【参加アルバム】
<group>
・Rare Bird
Rare Bird (Charisma CAS1005) 1969/11
As Your Mind Flies By (Charisma CAS1011) 1970/9

・Fields
Fields (CBS69009) 1971
Contrasts: Urban To Country Peace (Esoteric ECLEC2488) 2015/3 ※未発表作

<produce>
Ancient Maps/Bob Pegg (Transatlantic TRA299) 1975
Mean Old Man/Kleptomania (Kingdom 45.K.12123) 1975 ※France

【参加グループ】
Lunch ( -1969.8)
Rare Bird (1969.8-1970)
Fields (1971.10-1972.7)