Brian Davison

Davison,Brian drums
 1942年5月25日生まれ。レスター出身。プログレッシヴ・ロック黎明期を代表するドラマーの1人。The NiceRefugeeなどでの活動で知られる。

 第二次大戦に伴う空襲の激化で親が疎開していたレスターで生まれ、まもなくロンドンに戻る。叔父がプロのドラマーで、その影響から若いころからジャズ・ドラムスに親しみ、1950年代の終わりからはスキッフル・グループなどで活動。

 まもなくプロミュージシャンに転じ、19歳の時にMark Leeman Fiveの結成に参加、クラブ・シーンを主体に人気バンドとなり、シングル数枚を残す。1966~1967年にはSpencer DavisSteve Winwoodがプロデュースを担当したThe Habitsやサイケ・ポップのThe Attackなどでも活動。

 1967年秋には女性シンガーP.P. Arnoldのバックバンドから独立したThe Niceに加入。Lee Jacksonとリズム隊を組み、Keith Emersonのオルガンを軸にロックとクラシックを融合した独自のサウンドを確立。好セールスに支えられ英米で人気バンドとなった。

 The Niceが解散した1970年には元Skip BiffertyのシンガーGraham Bellらとジャズ・ロック・グループEvery Which Wayを結成。アルバム1枚を残すも短命に終わった。1973年には再びJacksonと合流、スイス人キーボード奏者のPatrick Morazを加えてThe Nice時代と同じキーボード・トリオを編成。アルバム1枚を残したが、MorazのYes加入により活動は1年ほどの短期間に終わった。1975年にはGongでも演奏。

 その後はロック・シーンから距離を置き目立った活動は聞かれなくなったが、1980年代に入って演奏活動を再開し、ジャズなどの分野で活動。ダブル・ベース奏者Nick Stephensのグループなどで演奏した。また、後年はイングランド南西部デヴォンのビディフォード大学でドラムスの講師を務めた。2002年には黄金期のトリオ編成によるThe Niceの再結成ツアーに参加した。2008年4月15日、脳腫瘍により他界。


【参加アルバム】
<group>
・The Nice
The Thoughts Of Emerlist Davjack (Immediate IMSP016) 1968/3
Ars Longa Vita Brevis (Immediate IMSP020) 1968/11
The Nice (Immediate IMSP026) 1969/9
Five Bridges Suite (Charisma CAS1014) 1970/6
Elegy (Charisma CAS1030) 1971/4
Vivacitas-Live At Glasgow 2002 (Sanctuary SANTD208) 2003/9

・Every Which Way
Every Which Way (Charisma CAS1021) 1970/9

・Refugee
Refugee (Charisma CAS1087) 1974/4

・Nick Stephens Septet
Live At The Plough Stockwell (Loose Torque LT007) 2005 ※1988/1989年ライブ

<session>
Flat Baroque And Berserk/Roy Harper (Harvest SHVL766) 1970
Earthspan/The Incredible String Band (Island ILPS9211) 1972


【参加グループ】
The Rocker Shakes
Mark Leeman Five (1962-1966)
The Habits (1966)
The Shinn (1966)
The Attack (1967.spring)
The Nice (1967.9-1970.4)
Every Which Way (1970.5-1971)
Refugee (1973.8-1974.8)
Gong (1975)
Nick Stephens Septet