Cream

crea 活動期間1966.6-1968.11
 元Graham Bond OrganisationのドラマーGinger Bakerと元John Mayall’s BluesbreakersのギタリストEric Clapton、両方のグループで演奏経験を持つベーシストJack Bruceによって1966年に結成された「スーパーグループ」。大胆な即興演奏を取り入れるなど、ロックに革命を起こしたグループとして知られ、後進のロック・アーティストらに多大な影響を与えた。

 1966年、後にRSOレーベルを設立するマネージャーのRobert Stigwoodがマネージメント会社の経営不振の打開策として、以前マネージメントを務めていたGraham Bond OrganisationとJohn Mayall’s Bluesbreakersのメンバーを集めて新たなグループの結成を計画し、Bakerにこれを打診。ブルースの枠だけにとどまらない音楽性を模索し始めていたClaptonもこれに同調、ジャム・セッションが行われることに。

 Claptonは、ベーシストには高い演奏技術を持ち、リード・ヴォーカルもこなし曲も書けるBruceを指名。BakerとBruceはGraham Bond Organisation以前からリズム・セクションを組んできた間柄だったが、個々の相性は最悪で、確執が元でBruceがバンドを去った経緯があった。しかし、天才ギタリストClaptonとの新バンドに大きな魅力を感じた2人は過去の確執を一時『封印』、6月にStigwoodをマネージャーに新グループとしてスタートを切る。翌月に行われたウィンザー・ナショナル・ジャズ&ブルース・フェスでデビューを果たす。

 10月にシングル「Wrapping Paper」を発表。続く12月にはサイケデリックな時代背景に彩られたアルバム「Fresh Cream」をリリースする。デビュー当初からライブ演奏に即興を取り入れ、特にインスト面では三者三様の激しいインプロヴィゼーションを展開。ヴォーカルがあくまでメインだったそれまでのロックの概念を大きく変えることになった。Bruceとソングライティング・コンビを組んだ詩人で自身のジャズ・ロック・グループを率いて活動していたPete Brownの風変わりな詩も高い評価を受けた。

Cream2 1967年にはサイケデリックなジャケット・アートでも知られる「Disraeli Gears」 をリリース。 しかし、次第にBakerとBruceの確執が再び表面化するようになり、加えてツアーの連続にメンバーは疲労を感じるようになる。68年にはライブとスタジオ録音による変則2枚組傑作アルバム「Wheels Of Fire」が全米チャートのトップに輝く大ヒットを記録するが、この頃のバンド内の関係は最悪でClaptonはすでに脱退を決意していたと言われている。

 1968年11月、ロイヤル・アルバート・ホールで解散コンサートが行われ、約2年半の活動に終止符を打った。解散後の1969年3月には最後のスタジオ・アルバム「Goodbye」がリリースされている。

 解散後、Bruceはソロ活動に。BakerとClaptonは元TrafficSteve Winwoodと元FamilyRic Grechを誘い新スーパー・グループBlind Faithを結成。アルバム1枚を残したが、ClaptonとBakerの方向性の違いなどからわずかな活動期間でグループは空中分解している。

 2005年5月には37年ぶりの再結成コンサートが実現。ロイヤル・アルバート・ホールでライブを行い大成功を収めた。同年秋にはこの時のライブ音源がリリースされ新旧のファンを狂喜させた。


<albums>
Fresh Cream (Polydor 593 001) 1966/12
Disraeli Gears (Polydor 594 003) 1967/11
Wheels Of Fire (Polydor 2612 001) 1968/8
Goodbye (Polydor 583 053) 1969/3
Live Cream (Polydor 2383 016) 1970/6
Live Cream Volume 2 (Polydor 2383 119) 1972/6

・その他
Best Of Cream (Polydor 583 060) 1969/11
Those Were The Days (Polydor 539000-2) 1997 ※4枚組ボックス・セット
BBC Sessions (Polydor LC00309 076048-2) 2003/5
Royal Albert Hall London May 2-3-5-6 2005 (Reprise 49416) 2005/10 ※再結成ライブ

<singles>
Wrapping Paper/Cat’s Squirrel (Reaction 591007) 1966/10
I Feel Free/N.S.U. (Reaction 591011) 1966/12
Strange Brew/Tales Of Brave Ulysses (Reaction 591015) 1967/5
Sunshine Of Your Love/Swlabr (Polydor 59165) 1967/9
Anyone For Tennis-The Savage Seven Theme/Pressed Rat & Warthog (Polydor 56258) 1968/5
White Room/Those Were The Day (Polydor 56300) 1969/1
Badge/What A Bringdown (Polydor 2058 285) 1969/4


【メンバー】
#1 (1966.7-1968.11)
Eric Clapton:g/vo
Jack Bruce:b/vo
Ginger Baker:ds